コラム COLUMN
ドライマウス
空気の乾燥や花粉などのアレルギーがでやすい時期ですが皆様いかがお過ごしでしょうか?
このような時期、「口が乾いている」という症状が出やすいです。
もし自覚症状があるのなら、それはドライマウスです。
⚫️ドライマウスの原因は多岐にわたります。
1. 加齢
→ 唾液腺の機能が加齢で低下します。
特に閉経後の女性にもっとも多くみられます。エストロゲンという女性ホルモンが減り、唾液の分泌に影響を及ぼします。
2. 薬の副作用
→高血圧・うつ・花粉症などの薬の副作用で唾液が減ります。
一般内科で処方される薬の約500種類以上が唾液を減らします。
3. ストレス・緊張
→ 自律神経が乱れると唾液分泌が抑制されます。(交感神経優位)
4. 生活習慣
→ 室内の乾燥、口を開けたまま居眠り、口呼吸、喫煙、脱水(カフェイン・アルコール過多など)でお口の中が乾燥します。
5. 全身疾患
→ シェーグレン症候群(自己免疫疾患)や糖尿病などが関与することもあります。
⚫️ドライマウスになると、どんな悪影響があるのか?
唾液のもつ重要な役割“口腔内の自浄作用や抗菌作用”が失われることで、さまざまな悪影響があります。
例えば外出先で歯磨きができない時もありますよね。
その場合、実は唾液が残った食べ物を流して口腔内をキレイに保ってくれています。
唾液により口腔内が潤っていることで、菌の繁殖や粘膜の病気を予防する効果もあります。
唾液には抗菌作用もあるのです。
しかしドライマウスになると唾液の優れた作用が働かず、むし歯や歯周病の進行を進めてします。
■ 唾液の役割
•口腔内の自浄作用(歯垢や食べかすを洗い流す)
•虫歯・歯周病の予防(抗菌作用やpHの中和)
•味覚の正常化(味を感じるには唾液が必要)
•嚥下・発音の補助(食べ物の飲み込みや会話)
•消化の開始(アミラーゼがデンプンを分解)
つまり、唾液が少なくなると口腔トラブル全般が起きやすくなるのです。
■ ドライマウスの主な症状
• 常に口が渇く、ネバつく
• 舌がピリピリする(舌痛症)
• 食べ物が飲み込みにくい
• 口臭が強くなる
• 虫歯や歯周病が増える
• 入れ歯が擦れて痛い
気になった方、まずは検診をおすすめいたします。
次回はドライマウスのセルフチェック、セルフケアについてお話します。