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インプラント周囲炎について

 

 

インプラント周囲疾患とは、インプラントの周りで炎症が起きて歯周病の様な状態になる疾患です。

 

 

歯周病と同様に重度に進行しなければ痛みなどの自覚症状があまりないことが特徴です。

そのため、いつの間にか症状が進んでインプラントが抜け落ちたり、骨が大きく溶けてしまったりという事態になりかねません。

 

 

 

 

 

そのような事態を防ぐために、重要なのは予防です。

 

まずはインプラントを入れる前に、歯磨きしやすい環境を整えておきます。

 

残った歯のむし歯や歯周病を治療し、完全に治しておくことも必要です。

 

治療後はしっかりとブラッシングを行い、2、3ヶ月に1回、歯科医院で専門的なメインテナンスを受けることでインプラント周囲疾患を予防することが期待できます。

 

 

 

 

 

2009年、日本歯周病学会はインプラント治療後3年以上の患者267人を調べ、約1割の患者がインプラント周囲疾患になっていたという報告をしました。

 

また、2015年に公表された質の良い日本以外の15件の報告をまとめたシステマティックレビューでは、インプラント周囲炎は平均約2割に認められた(2131本のインプラントに対して476本のインプラント周囲炎)と報告しています*1

 

 

 

 

 

天然歯と比較するとインプラント周囲組織の方が、強度の炎症の発現を生じていると考えられています。

 

 

毎日のセルフケアと定期的なクリーニングを受け、メインテナンスを継続していくことが大切です。

メインテナンスは重要な歯周治療の一部分なのです。

 

インプラントが入ったその後を、快適に過ごすための治療です。

 

 

 

 

前回のメインテナンスはいつだったでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1  DERKS, Jan; TOMASI, Cristiano. Peri‐implant health and disease. A systematic review of current epidemiology. Journal of clinical periodontology, 2015, 42: S158-S171.