コラム COLUMN
ドライマウス②
前回に引き続きドライマウスのお話をしていきます。
⚫️ドライマウスかどうか、自分でチェックしてみましょう!
まず、乾燥が一時的か継続的かを確認するには、口を開けて20秒ほどそのままで我慢してみてください。
口の中は乾燥しますか?それとも唾液が出てきますか?
口腔内の粘膜には小さな穴(唾液腺)がたくさんあり、乾燥を感じるとその穴から自然に唾液が分泌されます。
そのため常に湿った状態を維持できます。
ところが口を開けっぱなしにして乾燥しはじめても、唾液が出てこず、下唇の裏側あたりが、サーッと乾いてパリパリになる場合は、
ドライマウスの可能性があります。
■ ドライマウス セルフチェック
以下の項目にいくつ当てはまりますか?
□ いつも口が乾いていると感じる
□ 夜中に喉や口が乾いて目が覚める
□ 食事中に飲み物がないと飲み込みにくい
□ パンやクッキーなど乾いた食べ物が食べにくい
□ 口臭が気になる(または指摘されたことがある)
□ 舌や口の中がヒリヒリ・ピリピリする
□ 舌がひび割れる・赤くなる・白っぽいコケがある
□ 話すとき、口の中がネバついて話しにくい
□ 唇や口の端が切れやすい・乾燥しやすい
□ 口の中が粘ついて、不快感がある
□ ガムや梅干しなどの酸っぱいもので唾液があまり出ない
□ 以前よりも味がわかりにくくなった(味覚異常)
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■ 判定目安
•0~2項目:問題なし。ただし気になる症状があれば要観察
•3~5項目:軽度の可能性。生活習慣の見直しを
•6~9項目:中等度の可能性。歯科または内科受診を検討
•10項目以上:ドライマウスの可能性が高い。医療機関での検査推奨
⚫️改善するためのセルフケア
1. 生活習慣の改善
•こまめな水分補給(1日1.5〜2L目安)
•アルコールやカフェインの控えめ
•口呼吸 → 鼻呼吸への意識
•部屋の加湿(湿度40〜60%)
2. 唾液腺マッサージ
•耳下腺、顎下腺、舌下腺を軽くマッサージすることで分泌を促進
3. 刺激療法
•キシリトールガム・レモン・梅干しなど唾液を刺激する食品の活用
•唾液分泌促進薬(ピロカルピンなど)※医師処方
4. 人工唾液・保湿剤
•スプレー・ジェルタイプで口内を保湿(市販でも手に入ります)
⚫️ドライマウスだなと思ったら、普段の生活で気をつけることは?
ドライマウスだと口腔内は不潔になりやすいです。
歯科医院でのクリーニングを定期的に受けるなど、清潔に保つ心がけが大切です。
自浄作用が低下するため、歯周病やむし歯が進行しやすくなります。
なので日常的な歯みがきと舌のセルフケア、うがいなどをしっかり実践しましょう。
また洗口液を使う場合は、アルコールフリーのものがおすすめです。
そして食事の際に、しっかり咀嚼することも忘れずに!
しっかり噛んで唾液をたっぷり出して口腔の健康を保ちましょう。
ドライマウスは、全身の健康のバロメーターでもあります。
慢性的な乾燥を軽視せず、「なぜ唾液が減っているのか?」という背景に目を向けることが大切です。
特に以下のような方は、早めの対応がおすすめ
•複数の薬を飲んでいる高齢者
•慢性的なストレスがある方
•口臭や虫歯が急に増えた方
当てはまる方、気になる方
まずは検診をおすすめいたします。